蛍火と白狐




「……あのっ」



「「ん?」」



二人が一斉にこっちを見た。私は浮かんだ疑問をぶつける。



「どうして言葉はそんなに急かされてるの?まだまだ猶予はあるのに」



「ぶっ!!ゆ、猶予て、おもろいこと言うなぁ、蛍は」



私は面白いことを何一つとして言った覚えはないんだけど……。



「国主はなぁ、二十歳以内に絶対に結婚せなあかんのや。早よ世継ぎを誕生させるためにな。

それなのに言葉は、どういうわけかその結婚を渋っとる」



何でや?



と、鏡華ちゃんが聞けば、言葉はついっと顔を窓の方へ逸らす。



「……別に」



「素っ気ない返事やなぁ。気持ちは解らんでもないが、国主たるものの宿命や」



「それより鏡華、そんな話をしたいわけではないのでしょう?さっさと本題に入って下さい」



「わーった、わーった。怒んなや」



と、そこへメイドさんが来てお茶を出してくれた。あ、レモンティーだ。