蛍火と白狐




女の子はふぅっとため息を吐くと、白衣を脱いだ。一気に袖付きワンピース姿の可愛い少女に変化する。



「誰か客室まで案内しぃや」



「はい、ただいま」



どこからかニュッとメイドさんが現れた。一体どこからどうやって……。



「後片付けしたらすぐ行く。それまで待っとれ」



私達はメイドさんの後に付いて行った。隣では、言葉がどこかほっとした表情で歩いてる。



「今日はまともで良かったですわね」



不意に、メイドさんがクスクス笑いながら話しかけた。



まとも……?



「えぇ、全くです」



「言葉……?」



「あぁ、鏡華のことです。研究室にいる時の鏡華は恐ろしいんですよ」



そういえば何かおかしかった。



「前は薬が爆発して、それに巻き込まれた言葉様が幼児化なさったりして、可愛かったですわ」



え、見たかった。



「それに興奮した鏡華様が、薬の効果が切れるまでずっと言葉様を追いかけなさって、うふふ」



「死ぬかと思いました……」



そっか、だから言葉はあんなに嫌そうだったんだ。確かにそれはちょっと嫌だな。