蛍火と白狐




「何故……僕が町野さんにラブレターを送らなければならない?」



「はあ!?あんた目、見えてる?その眼鏡は何のためにあるの?」



「これだて眼鏡……」



「そうやって眼鏡をお洒落の道具にして!目が悪い人に失礼だわっ。最近の若者は全くっ」



ほのかも最近の若者だよね……。



そう言おうか迷ったけど、何となく今のほのかに関わるのは危ない気がしてやめた。



「話がずれたわ。

いい?蛍はものすごく可愛い可愛い女の子なのよ。ラブレター出されたって何の不思議もない可愛い少女!

正直に言いなさい。貴方、蛍が好きなんでしょう!!?」



ええええええ!?



私は口をあんぐりと開け、ほのかを見つめた。どうしたらそんな勘違いが出来るの?



私の視線に気付いたほのかは、何を思ったのかグッと親指を立てた。