蛍火と白狐




「わぁっ、開いたぁ!」



突如、女の子の声が響いた。扉が開いたことに驚いてるらしい。



結界って言ってたし、扉も開かないようになってたのかな?



「荻南さんっ?」



淵川くんが女の子の名前を呼んだ。知り合いかな。いや、クラスの中にいた気がする。



「あ、あれ……。お邪魔、だったかな?」



「とんでもないよ。全然邪魔じゃないから、安心して」



淵川くんの口調が変わってる。さっきまでの淵川くんはどこへ?



「そうなの?……えぇと、淵川くんだったっけ?町野さんに校條くん、だよね。仲良いね」



えっと、荻南さん?荻南さん、すごい可愛い……。住んでる世界が違ってそう。



「……帰りましょう」



「えっ?」



言葉が私の腕を掴んで歩きだした。心なしか、言葉の顔が固い気がする。



「……」



荻南さんはキョトンと私達を見送った。どうしたのかな、言葉。






※荻南 三月についてはこの物語とあまり関係性はありません。一種の宣伝だと思って下さい