蛍火と白狐




「言葉はそんなに性悪じゃないよ」



確かにいっぱい騙されたし、殺される予定もあったけど。



「言葉は優しい人だよ」



ただ、何かが……。言い表せない何かが……。私と似たような何かがあるの。



「はあっ!?何寝ぼけたこと言ってんだ、だからあいつは性悪なのっ。頭悪ぃ奴だな!」



「話したことは?」



「は?」



淵川くんはポカンと動きを止めた。顔は興奮のせいか紅潮してる



「言葉と話したことはあるの?」



「ないけど?」



「話したこともないのに、人の悪口言うの?淵川くんだって、知らない人から悪口言われたくないでしょう?」



「それは……だけど、あいつはっ、あいつの一族はっ……狐の一族で……」



狐の一族?ん?つまり言葉は狐なの?神様って動物の姿なのかな。