蛍火と白狐




「俺はいつも、お前の真ん前にいた」



真ん前?どこの真ん前?何の真ん前?



「頭の悪ぃ女だな!俺の名前は淵川だっ、淵川 翠っ」



ふちかわ みどり……。



あっ!!



「前の席に座ってる淵川くんっ?」



「そうだよ。その淵川だ。お前には一生縁も所縁ないと思ってたがな」



え、え、淵川くん?あれ、髪の毛真っ黒だったよね?



「驚いたか。これが本当の俺だ」



「ふ、淵川くん……。






コスプレ趣味、あったんだね……」






「ばっ、違ぇよアホかお前は!!この状況でよくそんなふざけたこと言えるよな!

これは正装っ、俺の仕事着だ、ったく」



……淵川くんってこんなに口悪かったんだ。あんまり話したことないけど。