蛍火と白狐




夕陽を背に、いつもと同じ帰り道を歩く。あんな大々的な移動をしたのに、廃工場はすぐ近くだった。



言葉に何であんな移動をする必要があったのか聞いたら、



「鏡華は派手な行いが好きなので」



だ、そうだ。



それにしても、鏡華ちゃんかぁ……。可愛い子だったなぁ。



言葉と知り合いだし、タメ口だったってことは、あの子も神様?



多分そうだよね。深緑の女神様かー、かっこいいなっ。



「……あ、そうだ。蛍、ちょっとこっち向いて下さい」



「?」



私は言われた通り、言葉の方を向いた。すると言葉は私の頬に片手を添えて……、








「ちゅっ」








私のもう片方の頬に、軽くキスをした。



「なっ、なななっ!」



言葉がどもった。


こんな、こんな人目につきやすい所で一体何してるの!?