蛍火と白狐




「君は……もしかして……」



言葉は何かを考えるように、顎に拳を添えた。今まで見たことないくらい真剣だ。



「あぁ、もしかするかもしれんな」



女の子も険しい顔付きで頷いた。



「何?何なのよ」



ほのかが聞くと、二人はパッと元の表情に戻り、首を横に振った。



「何でもありません」



「何でもあらへん」



絶対何かある。



「先進むで。って、もう進む先ないやんけ。終いや終い!あぁもうっ、キノコ生えそうや!」



えっ、何で!?



「ねぇ、弥緒って後どのくらいで親離れするのかしら?」



「んー……。多くの場合、後約二〜四週間ですね」



「何だ、意外と短いのね」



弥緒は私の手の平に移動する。そのまま顔の近くまで運ぶと、パタパタと尻尾を振った。



そして二本足で立ったかと思うと、前足を私の顎らへんに置いて、「ちゅ」と短くキスをした。



ああぁっ、あまりの可愛さに目が眩む!



「弥緒大好きっ」



私もキスをお返しした。