蛍火と白狐




「あぁもうっ、聞き分けのない子は嫌いです!」



その言葉に、女の子は動きをピタッととめる。え、え、そんなこと言っていいの!?



「……キライなん?ウチのこと、もう嫌ってもうたん?」



「少なくとも、今の君は嫌いです」



女の子の手から、ぽとりと林檎が落ちる。それを引き金に、女の子がへたりと座り込んで大泣きし始めた。



「うあぁぁぁっ!!」



酷く悲痛な泣き声。



「言葉っ……!言い過ぎだよっ」



確かに度は過ぎてたけど、いくら何でもこんな小さな子に嫌いだなんてっ。



「騙されてはいけません。あれは嘘泣きですよ」



「へっ……?」



「な〜んや、バレとったんか。おもろないわ、ほんまに言葉は」



さっきまであんなに泣きじゃくっていた女の子は、何事もなかったかのようにケロリと立ち上がった。



「せやけどさっきの愛の言葉は本物やで。勘違いすんなや」



……私、ことごとく騙されてる。でもでも、今の演技は迫真の演技だった!騙されたっておかしくない。