蛍火と白狐




底から白い光が放たれた。何だろう、この光。



私は光に包まれた。眩しくて目も開けられない。



目を閉じて事が過ぎるのを待っていたら、水の音がしないことに気が付いた。



パッと目を開けると、そこは水の中じゃなくて……、






「森の、中……?」






一体全体何がどうなってるの?あ、そっか、天国か。



私は再び目を閉じて考え込む。



私は死んで、天国に来たんだ。あの光はきっと、死んだ私の魂を導くための光。



そっかぁ、とうとう死んじゃったのかぁ。



「何か、あっさりしてたよね……」



「何がです?」



「勿論、死んだことがだよ。案外あっさり死んだなって」



「へぇ、君、死んだんですか」



「そうそう……。……あれ……?」



私は一体誰と会話してるんだろう。