車座(掲示板・雑談)

「柳小路の女」

 嶋ようこ著 (10頁)

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(永花ふうさん)

読み始めた瞬間、
『これはハマる』、そう思いました。

淡々と描かれる、古き時代の夜はとても美しく、そして静かで

レビューにも書かせていただきましたが、

『何かありそう(だけど、『何か』はわからない)』怖さ。

『形がないものを感じる』、

無から有を生む、
その『感じ方』で、生まれるものはきっと違うのだろうな……、としみじみ思いました。

この作品と作家様と出会えてよかったです(上杉さんに感謝です)。


(ペンコ)

真新しさはなかった気がします。時代劇のお決まりの雰囲気といいますか。

前半の吸引力は、絶品だと思います。ですので、後半の不明瞭さが残念といいますか、明確でなくとも、オチが欲しかったというのが本音です。

また、菊二郎の位置付けが、弱いようにも感じました。

いい感じでは、読めました。


(メガネさん)

雰囲気が素敵です。この方も、書きなれている感じがしますね。ストーリーに動きがないところでも文章力で読ませてしまう力があります。

ただ、気になったのは『行きの荷』(しつこい)。
上杉さんの補足コメント(木箱ではないかとの意見)も見、それもそうだなぁと思ったのですが、それわざわざ女が持っていくものかな? 男が持ってた○○(ネタばれ対策)とセットでありそうでは? と思ってしまったのです。
何にせよ、謎めいた書き方をした時点で何かの伏線だと期待してしまいます(ふうさんの突っ込みとカブりますが)。特に意味がないならば削った方がすっきりしたかも。

あとは、ペンコさんと同様ストーリーに何らかのひねりがあったら嬉しさ倍増でした。
マニアックで申し訳ないですが、これの現代版みたいなやつをホラー漫画で読んだことがあるので……(ラストはもうひと展開ありましたが)。

しかし、上手いなぁと思える作品でしたよ。