「不本意だけど、お前を殺したらエナちゃんが悲しむからね。エナちゃんのそんな顔、見たくないもの」
背中をぽん、と押されたリゼは一歩踏み出してジストを振り返る。
彼は悠然と腕を組み、片目を細めた。
「この先は、一介の俺が立ち入っていい話じゃない。あとは、お前に任せるよ」
リゼは目を瞠った。任せる、などという言葉をこの男の口から聞くとは思わなかった。
「信用、するんですか? この私を?」
有り得ない、と思いつつも不思議に思って問い返すと、彼は不可解な笑みを浮かべた。
「なぁに優先順位の問題だよ」
是とも否ともつかない曖昧な返事を寄越したジストに「さくさく行ってこい、この阿呆」と蹴られかけ、リゼはその言葉の真意を確認することが出来ないまま酒場の中へと足を運んだ。
背中をぽん、と押されたリゼは一歩踏み出してジストを振り返る。
彼は悠然と腕を組み、片目を細めた。
「この先は、一介の俺が立ち入っていい話じゃない。あとは、お前に任せるよ」
リゼは目を瞠った。任せる、などという言葉をこの男の口から聞くとは思わなかった。
「信用、するんですか? この私を?」
有り得ない、と思いつつも不思議に思って問い返すと、彼は不可解な笑みを浮かべた。
「なぁに優先順位の問題だよ」
是とも否ともつかない曖昧な返事を寄越したジストに「さくさく行ってこい、この阿呆」と蹴られかけ、リゼはその言葉の真意を確認することが出来ないまま酒場の中へと足を運んだ。

