『……誰だったんだろ…』


「あ?」


私は何時の間にか呟いていたらしく、風生はまた眉間に皺を寄せながら私を見てくる。


……これはもはや睨んでる。


ビクビクしながら風生を見返して居ると、風生は目を反らしながらボソッと何か言う。


「……誰かに会ったのか?」


風生は俯きながら聞いてくる。


私の頭にはあの、黒……



『……黒い…』



「あ?」


『……瞳が真っ黒な、人』



私はあの、人が1番気になった。



「………そうか」



風生はバツの悪そうな顔をしたが、ふわりと表情を和らげた。


「ずっと逃げ切ったんだな」


空祐は怪訝な顔をしながら私を見て言って来た。


『……?』


「もう、文化祭終わるよ」



遊優は遠慮した様に言いながら苦笑いを浮かべる。


『………この服脱げる!?』


私は嬉しすぎて服の裾ギュッて握った。


その様子に楼愛はフっと笑う。

「そんなに嬉しいのか?」


こくこくと頷きながら笑う。






文化祭は結構苦い思い出になった。





……これからにとっても。