『っはぁ……』


でも、教室出た方が最悪だった。


色々な人に声かけられて追い回された。


あれは告訴しなければ。


私はくだらない事を考えながら日陰の体育館裏で一息ついて居た。


少し疲れてうとうとしだすと、じゃりっと地面を踏む音がした。


それに敏感に反応してその方向に向く。




そこには、瞳が真っ黒な男の人が私をじっと見て居た。


『……』


あまりにも深い黒色に吸い寄せられるように見つめる。



少しして、その人は口を開いた。



「……お前が、


°夜猫°の姫か?」



男の人のその言葉に、私は皆を思い出した。


……絶対怒ってるよなぁ~…



私は勝手に憂鬱な気分になっていると、男の人は私の目の前まで来て居た。


ビックリして後退りしようとしたけど、腕を掴まれて動けなくなる。



……怖い。



この人に触れたら。



この人が壊れてしまいそうだ。



「……見つけた」



小さく呟かれたその声を、私は聞き取る事ができなかった。



『……貴方…誰………?』



私の言葉にフっと笑うと、私の腕を掴んでいた手を離して頭にぽんっとのせられた。



「………またね、猫ちゃん」


その人は呆然としている私を置いて何処かに消えた。


私はしばらくそこを動けなかった。