「えー…と、琉羽さん初めまして。


俺、笠井 疾風です。」


ニッコリと爽やかな笑顔で挨拶してきたのは、髪の毛が青くて右隣りに座った人だった。


「俺は東 翔太って言います!


これからよろしくお願いします」


二カッと人懐っこそうな笑顔を向けてきたのは紫色の髮をした可愛い男の子だった。



『……初めまして…』


私は少し微笑んで挨拶した。


けど、2人は笑って私を見てくれた。


《♪〜〜〜♪〜♪♪♪〜〜♪》


携帯の着メロが流れ出した。


ソレは左隣りから聞こえる…


「あ、俺か」

翔太だった。


「はい……はい。


あ、挨拶はして今一緒に居ますよ?」


横目でチラッと私を見ながら電話で話す。


「…はい。


……え、琉羽さんにですか?はい、


琉羽さん、コレ…『さんはイヤ』え?」


『…琉羽でいい』


ーーー琉羽さんーーー


その呼び方は、あの場所を思い出すから。




でも、それだけじゃない。




…………この人達も信じてみたいから。



私は微笑んで何?と問いかけた。