「………おーい。」
『ふぁ…………』
「やっと起きた。
おんぶしたまんま寝てんだからビックリした」
あ、アレは肩車じゃなくておんぶなんだね。
逆にビックリ。
私は寝ぼけながらソファーから起き上がった。
「…………拒食症なのか」
楼愛は悲しそうな目をしながら私を見た。
楼愛の私を見る目は、暖かい。
みんなの目も暖かいけど、何だろう…
楼愛のは、懐かしくて仕方無い目。
何故か、楼愛の何もかもに懐かしさを感じる。
だから、私は不思議に思っていた。
てか、拒食症?
だっけ?
『…何、それ』
「…………知らないならいいよ。」
楼愛は二カッと笑いながら私の頭をぐしゃぐしゃ掻き回した。
少しいたかったけど、気持ちよかったので放っておいた。

