「……軽い。飯食ってんのか」
『く、食ってるよ…』
声が裏返ったのを、私は知らんぷりして俯いた。
上から風生の冷たい視線を受けながら。
しくしく………
上から見下ろされるの嫌だ…
すると、風生の大きな手が私の顎を掴んで上を向けさせた。
バッチリと風生の金色の瞳と眼が合う。
「………これからは好きなもん食わせてやるから」
風生はニカッと初めて笑った。
私は目を見開いて口をパクパクさせた。
「…行くからちゃんと捕まってろよ」
直ぐに無表情になって前を向いた。
少し名残惜しいが、服の裾をきゅっと持つ。
すると、手をいきなりつかまれて風生の腰に巻きつけられた。

