『私は、生きる価値も無い』 私の視界が少し滲んで男の表情がわからなくなった。 だけど、じっとして居ると、そっと暖かい手が私の片頬を撫でた。 『ひっ………』 触られるのは嫌で、顔を避けさせようとしようが、何も無い。 「…生きる価値も無いのなら、ここに居ない」 え……… 「生きる価値も無いヤツが居るのなら、この世には居ない。 だが、お前は居るだろう? と、いうことは、だ。 お前は神に認められたヤツなんだ。 この世に生まれたヤツは全員生きる価値がある。」 ーーーー何て凄い男だろうと思った。