「……フッ、とんでもねぇ奴らに拾われたなぁ、お前も」



男は少女に言いながら彼等に目を向けている。



彼等の目は少女の格好を見た。




怒りを露わにしていく彼等は男を鋭く見据える。



「よーし、やるかぁ?」



男は立ち上がり、指の関節を鳴らす。





両者は一歩も動かない。




少女は涙を拭ってシーツを引き寄せる。




最初に動いたのは風生と楼愛。



2人は両側から拳をいれる。



だが、男は軽々とその拳を受け止める。






「おー、おー、最近のガキは怖いねぇ」




男は拳を弾き飛ばして風生に蹴りを入れる。




楼愛はとびのき、後ろに引く。





空祐と涼雨は蹴りをかます。



涼雨の蹴りが男に当たり、男は顔を歪ませるが、すぐにニタリと笑う。