『貴方は、本当は近況報告何てほぼどうでもいい。



ただ、息子の成長と、姿だけでも見たかったんじゃないですか?』



私がそう言うと、お父さんは私を驚いた様に見て、フッと笑った。



「……そうだよ、」




お父さんの言葉を聞くと、目を見開いてお父さんを見て居た。




「私も歳を取ったな……」




一回目を閉じて、ゆっくりと開けた。



「百合子は、私の全てだった。」


百合子って言うのは、風生のお母さんかな。



「結婚して、百合子似の子供も出来た。



幸せ絶頂期であり、仕事の最良期だった。




だから、百合子の状態を知らなかった」





風生は目を見開いてお父さんをジッと見た。



「百合子は昔からそうだった。



風邪を引いても私に言わない。


病気になっても、極限に追い込まれても病院からしか知らせは来なかった。




……その日も、百合子が死んでしまってから、知らせが来た。」




私も、ここまでは想像していなくて目を見開いてしまった。



「百合子に抱きついて泣きじゃくる風生を見て、





最期にまでいけなかった私が百合子の側にいく資格もないと思った。







だから、風生からも離れたよ。




汚れた私なんかに似ない様に。」




風生のお父さんは目を閉じて片手で顔を覆った。





「……すまん、悪かったっ……」





風生のお父さんの声は震えていた。



「……バカ、ヤロー…」




風生の目からは、憎しみなどの憎悪などの感情は解らない。



でも、



透明な涙が、もういいよって物語っていた。






「ありがとう、琉羽さん。」




風生のお父さんはにこりと優しく微笑んだ。



『いえ、私は何も……


口を出してすみません』



「いや、君のおかげだ」



恥ずかしくて俯いた。




風生のお父さんと風生は私を事を優しく見て居た。