「時間が早い様だが」
「なるべく早い方が楽だからな」
机に肘をついて指を絡め、手に顎をのせている風生のお父さんらしき人。
風生には、あまり似てない感じ。
「……その子が?」
「琉羽だ」
2人の間には最低限の言葉しか流れて来ない。
あのスーツを着た人は居なくなってるし。
その後、近況報告をし始めた風生。
私の手を握る圧力がどんどん大きくなっていった。
「………そうか。
で、他にも何かあるのか」
「………あぁ。」
風生は一瞬目を伏せたけど、すぐにまっすぐお父さんを見て居た。
「何で、お袋見殺しにしたんだよ」
憎しみの篭った声は、お父さんにまっすぐに届いた。

