「……俺の親父が、会いに来いって言って来た。」 そう言った風生の目は、怒りに満ちていた。 「本家に顔出せって。 べつに、年に2回は必ず近況報告しにいかされてたから、慣れてた。 でも、今回は条件が出された。」 条件? 風生は、私を離して言った。 「……琉羽を、連れて来る事」 私は不思議に思った。 何で、風生のお父さんが? 私が不思議な顔をしたら、風生も眉間にシワを寄せた。 「理由は、わかんねぇ」