「琉羽も、鈍感だな」
鈍感?
誰がだっ‼
また、空祐の頬を引っ張ると、空祐は私の長い赤髪をくんっと引っ張った。
『痛いよっ‼』
「えー、じゃぁ、この頬の手をどけて貰えますー?」
『コロスッ‼』
「やってみろ、チビ」
前の可愛い空祐じゃない。
写真に載ってた頃の、感じの雰囲気。
『空祐、そっちのが、笑えてる!』
私は満面の笑みでその前とは違う笑みに見惚れた。
「……何か、ラブラブやってるね」
遊優は苦笑しながら横を見た。
……おわ。
風生から出てる冷気がヤバい。
私が焦ってると、空祐は私を急に抱き締めた。
「空祐、おま……」
「俺も、参戦すんぞ。
猫の取り合い」
ニヤリと笑いながら風生に言う。
風生は一瞬目を見開いたけど、フッと笑って言った。
「上等。
お前も、影響か……」
風生と空祐は笑いあって、遊優はまだ苦笑していた。
私はよく解らず、眠くなって空祐の腕の中で寝た。

