「風生ん家は、此処を見ても解る様に金持ちだ。 遊優ん家も、金持ち。俺ん家も、金持ち。 会社で仲が良かったんだ。 だから、皆この家に住んでる。」 ……楼愛、は? そんな言葉が出てきそうになったけど、私は口を閉ざした。 ……聞いちゃいけない様な気がしたから。 空祐は話を続ける。 「んで、俺と陽祐が来る頃には楼愛も遊優も居た。 正直、なじもうとは思わなかった。 だけど あいつら、俺らにすんごい突っかかるんだよ。」 懐かしむ様に目を細める空祐の頬は少し上がっている。