私は、風生よりも空祐の方が気になった。 いや、正直風生より空祐の方が深刻そうな……悲しそうな顔をしていたから。 私は、空祐をチラチラと見ながらその日を過ごした。 ーーーーーーー コン、ゴンッ‼ ノックをすると、すぐに空祐が出てくる。 空祐は私を見て少し目を見開いたけど、すぐにニコッといつもの笑みに見せた偽笑みをうかべた。 「どーかしたのか?」 『……中、入っていい?』 私がそう聞くと、空祐は少し肩を揺らしたが、「どうぞ」と言って、無理矢理笑った。