その教室のドアを開けると、風生の他にも遊優も楼愛も空祐も涼雨も皆居た。
風生はニタリと笑って私を見た。
「おせぇよ」
私は来てやったのにそんな事を言われてカチーンときて舌をおもっきり出してやった。
「ほら、お願いは自分でやんなよ」
遊優は子供に言い聞かせるように言いながらクスクスと笑った。
風生はチッと舌打ちをしながらも手を差し出して来る。
『?』
首を傾げてその手を凝視する。
「来い」
風生は目を細めながら私を見ていた。
私は風生の手に手を重ねると、風生に引っ張られた。
「枕」
『………はぁ?』
そう呟いた後、すぐに座った私の膝に頭を乗せて来る。
『ちょ、なん』
「琉羽、寝かせてあげて」
遊優は少し顔を険しくさせながら風生を見ていた。
それに何も言えずに、私は黙って膝枕をしていた。

