「…寝てる?」
「寝てます。」
こそこそ声で長原さん宅侵入中。
とうとう犯罪を犯してしまいましたお母さん。
「…うつ伏せ……!!」
やっぱり、昨日のままだ!
「侑ちゃん、カメラ、スタンバイOK?」
「…いえす。」
琉多のこと気に入った。
このノリの良さは神と思う。
「…はいっ!」
「ぶっ!!!」
ちょ、なにその体制!
うつ伏せに寝ている長原さんの背中に股がり脇の下に腕を通して上半身を起こし上げる…。
長原さんはまさに海老ぞり状態。
「侑ちゃんっ早く!」
「ちょっ、ぶふっ…」
やばい、笑いが止まらない。
どーすればいー?
これどーすればいーの?
写真とるどころじゃないって。
しかもなんで琉多はそんなに必死なの?
「…ん」
「起きた!?」
「ぶっ…な、が原さ…ふふっおはっははははははははっ!!!あははははは!!!」
ツボッてしまった私。
「え…ちょっ誰?」
「おっはー詩蓮!」
「琉多!?なんでここにいんの?てかなんで…工藤さん?」
おそらく私は不審者を見る目で見られただろう。
