「だだいまー。」

ふー、つかれた…

ソファにどかっと座る。

「菜桜ご飯いる?」

お母さんが机に夕ご飯を並べながら聞く。

「んー、いるー」

今日買った服達を広げる。

奏。同じ場所にいたんだよね。
本当、嘘みたいな日だったなぁ…

〜♪

「ん?」

メールの表示は”藍沢奏”

「え、なんで⁉︎」

思わず携帯に向かって叫ぶ。

「どうかしたの?」

お母さんが台所から顔を出す。

「ん、なんでもないー」

あ、朝交換したんだっけ?
てか、なんだろ。

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ひまだー。



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なによ、ひまだーって(笑)
私は暇じゃないー

「まぁ。返信してあげるか、」

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Dear藍沢奏

暇じゃないです(笑)
てか、奏って何歳?

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「これでよし、っと」

携帯をソファに置いてテレビをつける。

『今日のゲストはflowerの藍沢奏さんです』

画面の中で、奏がお辞儀をする。

「ぇえ⁉︎今日、出るって流れてなかったのに‼︎」

やばっ、超ラッキーかも♡

「菜桜、ご飯よー」

お母さんが呼びに来る。

「んー。ちょっと待ってー…」

テレビがCMになるのを待ってテレビを消し、テーブル前のテレビをつける。

『今日は、奏さんの恋愛事情について聞いていきたいと思います。』

奏の恋愛事情かー…気になるけど…なんかなぁ…?

「いただきまーす。」

TVをガン見しつつ、ご飯を掻き込む。
お母さんが、なんか言ってたがもう、なんの音も入ってこない。

だって。

奏が、

『好きな人…は、いますよ?』

って、言ったから。