慌てて、視線をお弁当に戻し卵焼きをほおばる。

「ばんびちゃん、どうしたの?」

一緒にお昼を食べていたぶーちゃんが、食べていたサンドイッチから顔を上げた。

「ばんべぼばいぼ?」

口が卵焼きでいっぱいだったので、「なんでもないよ?」と言ったつもりだったけれど我ながら意味不明なことを口走ってしまった。

それでもぶーちゃんは、にこっとしてまたサンドイッチをほおばった。

お昼は、前の席の「ぶーちゃん」こと、宮部忍ちゃんと机を合わせて食べている。

一番の仲良しは由奈と恵梨だけど、少し席が遠いし。

それに、私は友達を100人作るという壮大な夢があるので、色々な人と仲良くならなければならない。

ちなみに、斜め後ろの竹内さんにも、一緒にお昼を食べようと声をかけたのだけれど・・・

「私は別なところで食べるから、いい」

と、無下に断られてしまった。

竹内さん、やっぱり手ごわし・・・