「・・・」 突然、胸に何かがこみあげた。 「よかったな」 その一言に、おじちゃんの全ての思いがこもっているのが分かった。 おじちゃんの、私への思いが伝わってきて、 今までのこと、そのときの気持ちが波のように膨らんできてこらえきれず、 視界がぼやけた。 ―――そう。本当に、よかった。 気づかれたくなかったから、「うん」と声に出さずにうなずいたけど、その拍子に涙が一粒、頬を伝って転がっていった。