夢見るゾンビ


「ね、ばんび。あっちで一緒にご飯食べよ?」

上目遣いの由奈が、私の手をとる。

由奈は笑うと、やっぱりかわいい。

ぶーちゃんは、小刻みに震えていた。

下唇を噛んで、じっとこの居心地の悪い空気に耐えているように見えた。

ちょっと前。いや、もう結構前のことになるのかな。

この状況と、全く同じことが、前にもこの場所であったことを、私は思い出していた。

今の私がぶーちゃん、今のぶーちゃんが私だったけど。

あのとき、ぶーちゃんは由奈を選び、そして私はクラスで一人ぼっちになった。