それに無言で頷き返しつつ、 (……大丈夫か?あの先輩) 心の中で呟きながら、視線の先を吉井先輩に戻す。 そして、 『……じゃあ俺、自分の部屋行くんで』 「…………あぁ」 少しだけ言葉を交わすと、私は廊下の突き当たり――自分の部屋の前に立った。 (部屋に入るの、二ヶ月ぶりか…) 久しぶりに部屋の中に入る事になるけど、やっぱり換気は必要かなぁ。 部屋中ホコリだらけ、なんて事になってないといいけど…… なんて不安になりながら、ドアを少し押し開いた ――瞬間。