【短編小話】失 恋

フラッシュの中の二人は何の曇りもない顔で、輝きに満ちている。

あたしはそっと部屋を出た。

最初にブーケトスした庭で、ぼんやりと傾く太陽を眺め、煙草をくわえた。

「コラ。」

ひょいと指が伸びて、唇から煙草を奪う。

「お前は吸うなっていったろ?」

言いながらカチンと火をつけ、煙りを吐いた。

「智君、な、何・・!」

あたしの横で背中を鉄柵に預けながらこちらを見た。

「お色直し中。」