「行く…って、どこに?」


「わからない…とりあえず、そう言われたの…」


そこでハヤトは、ブルッと身震いをする。


「お前…戻って来れて、よかったよな…。

アイツって、魔界…死後の魂が集まるとこから来たんだよな。それって…」


「…だから、あたし…瀕死の状態だったんだ…。

だとしたら、ハヤトのおかげだよ。あたしに必死に語りかけてくれてたよね…」



「んあ?ああ…もぅ、必死だったからな…」



「…ありがとう」


「全然?俺が…そうしたかっただけだから」



「うん……」



あたしとハヤトが手を握り合ってると、後ろから、女の子の叫び声が聞こえてきた。



…ハッ!


まさか、また…。



あたしとハヤトは、顔を見合わせたあと、声のする方を振りかえった…。