「小笠原さんとは帰りたいんだけど……あたし……」


「大丈夫だよ~。あたしが中継役やるから。アイってね、自分の話ばっかりだから聞いてたらおもしろいよ?

返事が返ってこなくても、ひとりで喋ってるの。で、自分の話が終わったら、バイバ~イ!ってね」


「ジコチュー……?」


し、しまった。


それってマイナス要素!?


「う、うーん。まあそういう部分もあるんだけど……。

メールもね、すっごく長くて読みごたえあるの。あたしが返してなくても、長い文章が送られてきて、もうメルマガ状態!」


あたしがハハッて笑いとばすと、ますます石田さんの表情が曇った。


…うわっ、


もしかしてあたし、アイの悪いとこばっかりあげてる!?





「そんな人が……あの人の彼女なんて……イヤだな……」


石田さんがポツリと呟く。