大紀はまた歩き出した。 「それよりさー腹減ったなー」 「…いや、さっき食べてたよね」 大紀はいつもと変わらない態度だ。 やっぱり冗談だったのかな。 「冗談じゃねぇからな」 ――デジャヴ 「私、先帰る!」 今日用事あるんだった と嘘っぱちを吐いて、私は走って帰った。 恥ずかしくて、あんな空気耐えられない。