「か、佳奈って、佳奈って呼んでくれるの!?」

「野崎は俺のこと名前で呼んでるのに俺は呼ばないのはフェアじゃない気がしたから」

「今野崎って言ったね」

「佳奈は俺のこと名前で呼んでるのに俺は「リピートしなくてもいいけども」




どくん、どくん。
さっきよりも心臓が跳ね上がっている。

郁也が、




「佳奈」




そう言ったからだ。
また、熱くなる。




「いいい、郁也、」

「なに」

「い、いつまでこの体制なの」

「佳奈の顔が赤くなくなるまで」

「無理…!」




ふっと笑った郁也にノックアウト。打ち負かされた。

また、こてんと郁也の肩に顔を埋めて赤い顔を隠した。