「こっちは昼休み前でお腹空かせてるってのに。あの人嫌い」 「皆すごくイライラしてるよね」 「わかりやすいくらいにね」 苦笑を浮かべながら、昼食の入った包みを解いていく。 ちらりと隣を見れば――――早い。もう怜香は食べる態勢に入ってる。 「早くしろ」と言わんばかりに私の指先をじっと見てくるから、慌てて弁当箱を取り出した。 あわわ、怖いんだけど、なにこの子。