「まだ中学二年だからって緩緩やってるとすぐに後悔することになる。今まで何人もそんな生徒を見てきたんだ。皆には後悔して欲しくない」

「……」




そう力説してくれるのは有り難いことなんだろうけど、

果してこの話を教室にいる全員が聞いているのかと言うと、残念だがそうではないようだ。



ちらりと自分の周りを見渡せば机に顔を伏せて睡眠体制に入ってる生徒もいるし、

ぼーっと窓の外、体育の授業中なのか校庭を走り回る生徒を眺めている生徒だっている。



ならば私はどうなのか。…聞いていることには聞いているんだけど、

如何せん進路なんて全く考えていないから、…あまり担任の言う話には興味が湧かない。