「お姉さん、先生のところ、行く?わたし、一緒に行けるよ?」
「…大丈夫だよ。ごめんね、心配させちゃったかな」
へらりと笑う。
参ったなあ。こんな小さな子に心配されるとは思ってなかった。
心配そうな顔のままの女の子。…笑顔になって欲しい。
「大丈夫だよ。ちょっと考え事してただけ」
「なにを考えてたの?」
「…秘密」
「えー、秘密なの?」
「秘密だよ」
そう言ってから、その女の子の頭を数回撫でた。
女の子は「わかったー」言った。不服そうな顔ではあるけど、…もう悲しそうな色は無い。
「…友達、誘いに行こうか」
「うん」
きゅ、手を握る。
小さな手はすっぽりと私の手に包まれる。

