「…んー、疲れないわけじゃないけど…なんていうか、子供が好きだからね、あたし。疲れより楽しみのが大きいかな」
「…楽しみ?」
そこまで言うと、お母さんが車に乗り込んだ。
合わせて私も車内に座って、ばたんとドアを閉める。
かちゃん、シートベルトを着けたところで、お母さんが口を開いた。
「楽しみだよ、毎日。あたしのことを好きって言ってくれる園児がいるからね。園長先生も優しい人だし、先生みんな良い人達だし。…これ以上の職場なんて無いよ。あたしにとって」
お母さんが笑った。
確かに園長先生は優しい人だった。たまたま擦れ違った何人かの先生とは会話もした。
楽しそうな、…いや、楽しい幼稚園だった。

