「え、えっと、…好き?なにが…かな?」
なにが?誰、っていうのは…?
疑問符を浮かべながら、問い掛けてきた女の子に聞いた。
すると女の子は、私の問い掛けに、言葉を付け加えて言った。
「幼稚園の先生の中で、誰が一番好き?」
「先生?」
膝を折って目線を合わせていた私の近くにいたその女の子は、
幼稚園の中庭から見える園長先生達のいる職員室をちらりと一瞥してから言った。
「うん。先生。…亜美はね、由奈先生が好きなんだ」
「え?」
思わず聞き返してしまった私に、自分のことを亜美と呼んだ女の子は、笑って再び口に出してくれた。
「お姉さん、由奈先生って知ってる?」

