えーと…この流れだと苗字は言わなくて良いよね。お母さんもいるし。
そう思いながらも、ここに来た理由を説明しなくちゃいけないと口を開いた。
「え、えっとね、…今日は先生が皆いないから、…その、手伝いに来たんだ、よ…?」
「お手伝いなの?」
「う、うん」
園児相手にしどろもどろになって説明をすれば。
「そうなんだ」笑いながら理解してくれる。よ、良かった…。通じてた。
「ねえねえ、お姉さんは誰が一番好き?」
「え?」
ていうか、「痛っ!」痛いよ、ちょ、痛っ!
私を呼んだ女の子は、多分私に振り返って欲しかったのか、結っていた私の髪をグイッ!と引っ張ってきたのだ。

