「ほら、皆ちゃんとした進路っていうのを考えてるわけだからさ。私は、ちょっと、…無理なのかな、って思ったり、してね」

「……」




不安。心配。不安定。いろんな心情が自分のなかで渦巻いてる。

それが気持ち悪いのに、吐き出せないのは自分が弱いからだと実感させられる。…どこか、悲しいと思った。




「なんか、どうしようもないというか」




ぶらぶらと宙を躍っていた足を、椅子の上に乗せて縮こまる。

膝を抱えて座り込む。不安も心配も不安定さも、抱え込んで。




「…難しい、ね」

「…佳奈はなんでその進路にしたの」

「…え?」