「ま、そんなこんなあって…玲と顔も合わせられなくなっちゃってさ、やめたってわけ」 「そうだったんですか」 「今は、ライバル。アイドル界では嫌でもライバルになんなきゃいけないんだよ」 そうだよね。 アイドル界ではもし、相手が知り合いだったとしてもライバルっていう関係になってしまう。 「ねぇ、紗菜ちゃん」 「はい?」 颯先輩は私の瞳だけを見て言った。