「あ、葵!?」



「おい、てめっ…どこ行ってた!」



葵が肩を上下に揺らしている。



凄く走ったんだろうか?



「あのっ…屋上行って、教室に戻ってきただけだよ」



「ちっ…ちょっと来い!」



「へっ!?ちょ、心愛ちゃんっ!」



私は葵に腕を引かれて、前に進むしかない。



なんとか、心愛ちゃんに助けを求めてみるけど…「行ってらっしゃい!」と言われ、逆に送り出されてしまった。