空回りな僕等【完】




「…なんか最近噂になってるんだよ、…あいつ等付き合ってんじゃないかって」

「…あいつ?」

「…そこにいる」




小さく言葉を落とした大地。廊下に視線を当てれば―――――、いた。


友梨と、知らない男子。クラスメイトか、なにかだろうか。

どくん、一度、心音が上がった。




「いや、でも違うよな。隼人たち、まだ付き合ってるもんな」

「……」

「男友達、だよな。…随分、仲よさそうだけど」

「…そうだな」