かれこれ一ヶ月は擦れ違いが続いている彼と私。

特別なにかがあったわけじゃない。なにか変異があったわけでも、喧嘩をしたわけでもない。



どうしてか、彼に一度、一緒に帰ることを断られてから、それっきり一度も、あの路上を並んで歩くことが無くなった。




「…私、なにかしたと思う?」

「…やっぱりあの鈴村君だしさ。…友梨の顔に飽きたとかじゃない?」

「心配そうな顔してんのに口は達者だな」

「ああ、ごめん。はっきり言い過ぎたわ。…あれだよ、ほら、ブスは三日で飽きるんじゃない?」

「三日以上続いてますけど」

「あ、嘘、ごめん」

「……」