「友梨と鈴村君ってさ、いつから一緒に帰ってないの?」 「…梅雨明けする前くらいから」 何気なく私に問い掛けてきた結菜に、静かに返した。 「えー」声を上げた結菜は、そのまま、私に言った。 「なにそれ、長いよ。鈴村君とまだ付き合ってるんでしょ?」 「付き合ってる…と思うよ」 「うわあ、曖昧。不安要素満載だよ、それ」 「不安だよ。そりゃ、私だって」 ぽつりと漏らした本音はどう足掻いても彼には届かないだろう。