梅雨入りしたこの時期は四六時中、窓の外に視線を向ければ、雨粒で濡れた世界しか見えない。

個人的に、雨はあまり好きではない。なんだか鬱々しく思う。


そんななかで、放課後の教室、私と隣のクラスの隼人だけが残っていた。

そこで、テスト結果が悲惨なことになっていた私に対し、隼人が口をついた。





「何点だったんだよ」

「え」

「数学苦手だったろ。何点だったんだよ」

「…。37点、って言ったら…怒りますかね?」

「…。怒りはしないんじゃねえの」





大方予想してた、と呟かれた。

ええええ。まじでか。予想しちゃってましたか。

軽く尊敬するよ。ええ、勿論いろんな意味でですがなにか。